2013年1月30日水曜日

中外製薬 HER2陽性乳癌治療薬の製造承認を申請

中外製薬からHER2陽性転移・再発乳癌に対する新規抗癌剤のトラスツズマブ エムタンシンについて製造承認申請を行ったというプレスリリースが出ています。

HER2を標的とするトラツズマブという抗体(ハーセプチン)にエムタンシンという抗癌剤をくっつけた製剤になります。トラツズマブの作用とくっつけてあるエムタンシンの作用というダブルの効果でがん細胞を破壊することになるんだそうです。
(詳細についてCHEM-STATIONのスタッフブログに出ていました。→ここ

2013年1月29日火曜日

製造承認申請関係まとめ

申請関係のプレスリリースがたまってましたので、まとめて上げておきます。

12月21日
ヤンセンファーマ
12月21日
バイエル薬品
大腸癌の適応で申請中のマルチキナーゼ阻害薬についてGISTに対する適応も追加申請
12月25日
鳥居薬品
舌下投与で行う感作療法の薬
12月25日
Meiji Seikaファルマ
12月26日
キッセイ薬品
1月7日
バイエル薬品
1月7日
日本たばこ
1月11日
大塚製薬
1月22日
大日本住友製薬


2013年1月28日月曜日

ノボ 持続型インスリンと超即効性インスリンの合剤のライゾテク配合注の製造承認を取得

12月25日付けで、ノボ ノルディスク ファーマから持続性インスリンのインスリン デグルデク(トレシーバ)と超即効性インスリンのインスリン アスパルト(ノボラピット)の合剤であるライゾテク(RYZODEG)配合注の製造承認を取得したというプレスリリースが上がっています。

持続型のトレシーバでベースのインスリンを補っておいて、超即効性のノボラピットで食事のときに必要なインスリン補給を行うというようなイメージになるのかなと思います。

一日1回又は2回投与
1回投与の場合には、主たる食事の直前に投与。但し投与タイミングは変更しないという形になります。一日2回投与の場合には朝食直前と夕食直前ということになってます。
インスリン依存型(一型など)の患者さんの場合には、1回投与に他の即効型インスリン併用で使用することとなってます。

2013年1月25日金曜日

サノフィ アレルギー疾患治療薬のディレグラ配合錠の製造承認を取得

12月25日付けでサノフィからアレルギー疾患治療薬のディレグラ(Dellegra)配合錠の製造承認を取得したというプレスリリースが出ています。


1錠あたりフェキソフェナジン塩酸塩30mg+塩酸プソイドエフェドリン60mgの配合錠になっていて適応はアレルギー性鼻炎となります。
用法・用量は「通常、成人及び12歳以上の小児には、1回2錠を一日二回朝夕の空腹時に経口投与する」となってます。

食事の影響を受ける(Cmaxが約50%に低下)為空腹時服用、プソイドエフェドリンが入っているのでMAO阻害薬との併用(血圧上昇)、重症の高血圧患者、重症の冠動脈疾患患者、狭隅角緑内障患者、尿閉のある患者は禁忌となることが注意事項になるかなと思います。

審査報告書によると、アレルギー性鼻炎で問題になるくしゃみ・鼻水・鼻づまり・眼症状についてアレグラ60mgとの比較をしたところ鼻づまりに対してはディレグラの有効性が確認できましたが、その他の症状についてはほぼ同様とされています。そのため、すべてのアレルギー性鼻炎が対象ではなく鼻づまりの症状が強い患者さん向けの薬という位置づけになるかと思われます。

ちなみに、長期投与試験が二週間しか行われていないため、鼻づまりの強い期間のみの投与にとどめて症状が改善した時点で抗ヒスタミン単独療法への変更を検討することなっています

2013年1月24日木曜日

ファイザー 腸管アメーバ症治療薬のアメパロモカプセルの製造承認を取得

12月25日付でファーザーから腸管アメーバ症治療薬のアメバロモ(AMEPAROMO)カプセル250mgの製造承認を取得したというプレスリリースが出ています。
世界的には腸管アメーバにはメトロニダゾール等を投与後、この薬を投与というのが標準治療なのだそうで、今後同様な使われ方が多くなってくるものと思われます。

グラクソスミスクライン 抗マラリア薬のマラロン配合錠の製造承認を取得

12月25日付でグラクソスミスクラインから抗マラリア薬のマラロン(Malarone)配合錠の製造承認を取得したというプレスリリースが出ています。

マラリアに対する的な標準薬として外国で広く使われている薬になります。
ちなみに、日本で製造承認を取っている抗マラリア薬はメサキンとキニーネのみでした。

2013年1月22日火曜日

UCBジャパン 抗TNFα抗体のシムジア皮下注の製造承認を取得

12月25日づけでUCBジャパンから抗TNFα抗体のシムジア皮下注200mgシリンジの製造承認を取得したというプレスリリースが出ています。
適応は既存治療で効果の不十分な関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)となってます。プレフィルドシリンジになっているので患者さんでの自己注射もOKとなってます。

用法・用量は400mgを初回・2週間後・4週間後に皮下注射、その後200mgを2週間ごとに皮下注射(症状が安定していれば400mgを4週間ごとでもOK)となっています。

尚、製造供給をUCB、アステラスが流通・販売を行うことになっています

アルフレッサファーマ 舞踏運動治療薬コレアジンの製造承認を取得

12月25日付けでアルフレッサファーマからハンチントン病に伴う舞踊運動治療薬のコレアジン(CHOREAZINE)錠12.5mgの製造承認を取得したというプレスリリースが出ています。

ハンチントン病の患者さんでおきてくる舞踏運動の抑制作用がある薬になりますが、それ以外の症状の改善作用は認められません。また、認知機能の悪化やうつの悪化が見られることがあるとされています。

用法は一日量12.5mgから初めて、一週間ごとに12.5mgずつ増量。一日1~3回服用。最高一日100mgまでとなっています。

2013年1月15日火曜日

大塚製薬 ドパミンアゴニスト貼付け剤ニュープロパッチの製造承認を取得

12月25日付けで大塚製薬からドパミンアゴニスト製剤の貼付け剤ニューブロ(Neupro)パッチ2.25mg・4.5mg・9mg・13.5mgの製造承認を取得したというプレスリリースが出ています。

適応はパーキンソン病及びレストレスレックスになってます。
投与方法としては貼り付けて24時間後張り替えになります。
パーキンソン病の場合は4.5mgからはじめて1週間ごとに4.5mgずつ増量して維持量を決定する。最大は36mgを超えないこととなってます。
レストレスレックスの場合には2.25mgから初めて1週間ごとに2.25mgずつ増量して維持量を決定する。最大は6.75mgを超えないこととなってます。


ブリストルマイヤーズ 経口抗凝固薬エリキュースの製造承認を取得

12月25日付けで、ブリストルマイヤースから経口抗凝固薬のエリキューズ2.5mg・5mgの製造承認を取得したというプレスリリースが出ています。

ワーファリンに対して脳梗塞発生の抑制、大出血発生頻度の低下及び全死亡率の低下が証明できたそうです。
適応は、非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制で一日2回、1回5mg1錠服用、但し年齢(80歳以上)、体重(60kg以下)、腎機能(CL>1.5)に応じて一日2回、1回2.5mg1錠服用に減量となってます。

ブリストルマイヤーズが製造販売元で、ファイザーが販売提携となってます。

ファイザー 過活動膀胱治療薬のトビエースの製造承認を取得

12月25日付けでファイザーから過活動膀胱治療薬のトビエース(Toviaz)4mg・8mgの製造承認を取得したというプレスリリースが出ています。

デトルシトールカプセル(トルテロジン)の活性代謝産物のフェソテロジンが主成分で、適応は過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿及び切迫性尿失禁となっており、一日1回4mgを服用、症状に応じて一日1回8mgまで増量可となってます。


2013年1月8日火曜日

大塚製薬 エルカルチン内用液とエルカルチン静注の製造承認取得

大塚製薬からレボカルニチン製剤のエルカルチンFF内用液10%とエルカルチンFF静注1000mgについて製造承認を取得したというプレスリリースが出ています。
適応はカルニチン欠乏症になります。

元々、カルニチン欠乏症の薬としてエルカルチン錠(主成分はレボカルニチン塩化物)があったのですが、錠剤が呑めない患者さんの為に液剤及び注射剤の要望が出てい ました。できるだけ早く要望にこたえるために海外ですでに上市されているレボカルニチン製剤を導入して今回発売することになったとの事です。


ゼリア新薬 経口リン酸製剤ホスリボン配合顆粒の製造承認取得

ゼリア新薬から経口リン酸製剤のホスリボン(Phosribbone)配合顆粒について製造承認を取得したというプレスリリースが出ています。
適応症は低リン血症となります。

いままで、リン酸の補給のためのリン酸製剤はありませんでした。そのため低リン血症の患者さんへのリン酸補給のためには、試薬を投与するかビジクリア配合錠(主成分がリン酸の経口腸管洗浄剤)を粉砕して投与するしかありませんでした。
日本小児腎臓病学会、日本内分泌学会及び難治性疾患克服研究事業のホルモン受容機構異常に関する調査研究班より低リン血症に対する要望書が厚生労働省に提出され、要望書に基づいて、ビジクリア配合錠を製造しているゼリア新薬に厚生労働省から開発要請が行われてこの薬が開発されました。

1包あたりリンとして100mg含有となっているので、20~40mg/kg・日を目安に数回に分けて服用、但し一日リンとして3000mgまでということになっています。

2013年1月7日月曜日

味の素製薬 モビプレップ配合内用剤の製造承認取得

味の素製薬から経口腸管洗浄剤のモビプレップ(MOVIPREP)配合内用剤の製造承認を取得したというプレスリリースが上がっています。
適応は大腸内視鏡検査及び大腸手術時の前処置における腸管内容物の除去となっています。

ニフレックより少ない量で(最大2L)より所要時間が短い(約0.5時間短縮)とされています。また、日本人の味覚に合わせて飲みやすくしてあるとの事です

フェーリングファーマ ミニリンメルトOD錠 60μg錠の規格追加と適応追加

フェーリングファーマからミニリンメルトOD錠の適応追加と60μg錠の製造承認取得のプレスリリースが上がっています。

今まで「尿浸透圧あるいは尿比重の低下に伴う夜尿症」の適応のみでしたがここに「中枢性尿崩症」の適応が追加になりました。また、中枢性尿崩症の場合60μgを一日1回から始めることになっているため、今回60μgの製剤が追加になりました。(60μg錠の適応は中枢性尿崩症のみ、120μgと240μg錠は中枢性尿崩症と夜尿症の適応になります)

中枢性尿崩症の患者さんの場合、一生服用を続ける必要があるので、現行の点鼻に比べて簡単に服用でき使いやすいということがこの適応拡大の売りということになります。

但し、「60μg錠が出てから中枢性尿崩症には使ってほしい」とメーカからのプレスリリースに記載がありますので実際に使用できるまでもう少しかかる見込みになります。

ヤンセンファーマ ベルケイド注射用3mg 皮下注射での投与が承認へ

ヤンセンファーマからベルケイド注射用3mgについて皮下注射での投与が承認されたというプレスリリースが上がっています。

使用されている患者さんの約7割が60歳以上であり、また、何度も点滴を行うことで血管の確保が難しくなることから皮下投与が有効な患者さんが多いものと思われます。

投与液の調製方法が皮下投与と静注で違う(皮下投与分が濃い)ので要注意です。

ラディオガルダーゼカプセル500mg タリウム中毒の適応を取得

ラディオガルダーゼカプセル500mgにおいて「タリウム及びタリウム化合物による中毒」に対する効能が追加になっています。

ラディオガルターゼカプセルですが成分はペルシアンブルーになります。ペルシアンブルーには一価の陽イオンとの結合が起こることが知られていて、セシウムやタリウムを体内に取り込んだときの排出促進作用があるとされています。

タリウム中毒の適応を持っている薬は、この薬しかないことになります。

2013年1月4日金曜日

リセドロン酸ナトリウムも月1回製剤が発売に

リセドロン酸ナトリウム水和物の製剤について月1回製剤の製造承認を取得したというプレスリリースが上がっています。

武田製薬 味の素製薬 (エーザイ

ベネット(武田)もアクトネル(エーザイ)も75mg錠を1ヶ月に1回起床時に服用となります。

ビスフォスフォネート系製剤で月1回製剤はミノドロン酸水和物50mg(リカルボン/ボノテオ50mg)についで2成分めになります。


ノバルティスファーマ アフィニトール分散錠の製造承認を取得

ノバルティスファーマから12月25日付けでアフィニトール分散錠2mg・3mgの製造承認を取得したというプレスリリースが上がっています。

2012年12月時点でアフィニトールの適応は次の4つになってます。


  • 根治切除不能又は転移性の腎細胞癌
  • 膵神経内分泌腫瘍
  • 結節性硬化症に伴う腎血管筋脂肪腫
  • 結節性硬化症に伴う上衣下巨細胞性星細胞腫
用法・用量は下記のようになっています。
  • 根治切除不能又は転移性の腎細胞癌
  • 膵神経内分泌腫瘍
  • 結節性硬化症に伴う腎血管筋脂肪腫
通常、成人にはエベロリムスとして1日1回10mgを経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
  • 結節性硬化症に伴う上衣下巨細胞性星細胞腫
→通常、エベロリムスとして3.0mg/m2を1日1回経口投与する。なお、患者の状態やトラフ濃度により適宜増減する
結節性硬化症に伴う上衣下巨細胞性星細胞腫については乳幼児期から症状が現れることがあるとされていることと、用量調整が容易にできるようにということで分散錠が作られたとの事です。
そのため、分散錠の適応は「結節性硬化症に伴う上衣下巨細胞性星細胞腫」のみとなっています。